2014/04/23 |
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がんについて |
私たちの体は約60兆個の細胞からなっていて、身体の中では常にガン細胞の芽が生まれています。では、なぜガンが発症しないのでしょうか?それは、体の中の免疫細胞が常に警備を行っていて、ガン細胞を芽の段階で攻撃して取り除いてくれているからです。正しく免疫機能が働くことがガンを防ぐ重要な要素になっています。
漢方でガンは、人体の正気(せいき)が衰えている状態に、さまざまな邪気(じゃき)が凝結してできた「塊」と考えています。
この「塊」が生まれる要因として2つ
1. 正気不足(抵抗力の低下)…気(き)虚(きょ)・血(けっ)虚(きょ)・陰(いん)虚(きょ)・陽(よう)虚(きょ)
2. 実(じつ)邪(じゃ)(発病因子・病理産物)…気滞(きたい)・瘀(お)血(けつ)・痰湿(たんしつ)・毒熱(どくねつ)
以上がガンを発生させる重要な因子とされています。
また、ガンの早期には、実邪(病理産物)の因子が多く、中期には実邪と正気不足の
両方が均等に見られ、後期には正気不足の因子が主になるという法則性があります。
漢方において、ガンの対象は腫瘍自体だけではなく、あくまでもガンを発病した患者様全体です。
漢方を用いる目的の主なものは以下5つ
・ 生活の質(QOL)の向上
・ 治療による副作用の軽減
・ 腫瘍のサイズの変化
・ 再発、転移の予防
・ 生存期間と生存率
上記のいずれも、患者様個々の状態に配慮することが大切です。
例えば、大量の抗ガン剤を使ってガンのサイズを一時的に小さくできたとしても、全身の抵抗力を損傷したり、副作用等による生活の質の低下により、生存期間が延長できないなら意味がありません。
※ガンそのものや治療による副作用などで受けた心身のダメージを軽減し、治療の効果全般を向上させること、それが漢方における一番の目的です。
1. シベリア霊芝(チャガ)
生きた白樺に寄生するキノコの一種。ロシアのノーベル賞作家ソルジェニーツインが書いた小説「ガン病棟」で紹介されたシベリア霊芝(チャガ)は、作者自身がガンにかかり、チャガの作用で完治した実際の経験を基に書かれた本です。
現在ではこのエキス製剤が「ベフンギン」として、ロシア薬局方指定医薬品とされています。日本でも大学医学部で薬理研究され注目を浴びました。
2. 霊芝胞子(れいしほうし)
サルノコシカケ科「霊芝」の胞子エッセンスで、わずかしか採取されない非常に貴重なものです。ガン細胞の増殖を抑制し自滅させるといわれていて、中期・末期がんの治療や再発転移防止など、様々な分野に大きな力を発揮しています。
3.白花蛇舌草(びゃくかじゃぜつそう)
中国で有名な抗ガン剤「天仙液」の主要成分です。古来より清熱解毒(炎症を抑え解毒する)、抗ガン消腫、去痰利尿(不要な水分を除き尿をだす)の作用を持つとされ、臨床では消化器系とリンパ系の治療および予防に幅広く使われています。
西洋医学におけるガン治療の基本は、ガン細胞そのものを攻撃することです。治療によって腫瘍が大きくなっているのか、小さくなっているのか、腫瘍を切除した後で転移は起こっていないか等を、最新技術を駆使して観察・治療を行います。しかし、時にはこの攻撃的治療が患者様の体を弱めてしまうことも… 抗がん剤や放射線治療など非常に強力な治療によって起きる副作用についてのフォローが西洋医学には非常に少ないのも事実です。西洋医学の良い部分も取り入れながら、その足りない部分を漢方で補うことがとても重要といえます。
《漢方・西洋医学との結合によるメリット》
① 先端技術による診断及び効果判定
② 化学治療、放射線療法の副作用を軽減し計画通りの治療が可能になる
③ 体の衰弱状態を改善し、苦痛を和らげる(QOLの改善)
④ 免疫力を高め、転移・再発を予防
⑤ 治療効果を上げ、生存率を高める