2024/05/13 |
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うつの原因の一つ『血の不足』 |
日々生活をしていると、やる気が起きなっかたり、気分が落ち込んだりすることがあります。
軽いものなら、すぐに気持ちをきりかえることができますが、ズルズルと長引く場合は注意が必要です。
こういった気持ちは『うつっぽい』だとか『うつ状態』などと表現されたり、長期間続くと『うつ病』と診断される場合があります。
うつ病になると、様々な体の不調の原因にもなるため、放置せず早めに対処しましょう。
うつになると、体の気(エネルギー)や血(栄養)が消耗します。
これは、ストレス等により、神経をすり減らし、余分なエネルギーを使ってしまうため。
うつの方の多くは、気血が不足したり、流れが滞っている状態にあります。
ちなみに、漢方では『血が不足』してしまうと・・・
■精神面
・不安
・ゆううつ
・焦燥感
・やる気が起きない 等
■肉体面
・めまい、立ちくらみ
・顔色が青白い
・爪が割れやすい、またはもろい
・髪の毛がぱさつく
・目や肌が乾燥する
・不眠、または眠くなることが多い
・生理がだらだらと長い、または逆に短い 等
↑上記のような症状が現れます。
このような状態を、漢方では『血虚:けっきょ』と呼び、様々な肉体的・精神的な症状が現れます。
これは 漢方での血が、血液の働き以外にも『心に栄養を与える材料』の働きがあるため。
西洋医学的な血液と混同されやすい原因の一つです。
心と体は『表裏一体』
体の不調(過労・病気など)は、『血の不足』を生み『心の不調』の原因になります。
メンタル的なことだけにとらわれず、心と体両方のバランスを整えることが大切です。
血を補うといえば、輸血などをイメージしますが、漢方での『補血:ほけつ』は、単純に血を補うことだけではなく、自分の力で血をつくるよう導いてくれます。
そこで大事なのが、気の存在。
漢方では『 血 = 腎精 + 飲食物(水穀の精微)+ 呼吸(清気) 』で作られます。
昔から「気は血の帥」「血は気の母」という言葉があり、気と血は深い繋がりがあると考えられてきました。
また血は、気の力がないと流れることができないため、漢方で補血をする際は、必ず気も一緒に補います。
では、どのようにして補うのでしょうか・・・
~気血の補い方~
①胃腸の働きを整える
飲食物の栄養は、腸管から吸収されるため、腸内環境が悪いと栄養の吸収が悪くなり『血虚≑うつ』に陥りやすくなります。また近年は、腸内のセロトニンという物質が『うつ』と関わりがあることがわかってきました(腸脳相関)。改善するには、胃腸の働きを整える漢方薬や、偏食がある方には、ミネラルバランスを整える牡蛎肉エキス、腸内環境を整えるイサゴールなどを用いることで、良質な血を作るよう導きます。
②心肺機能を整える
漢方での血は、『食べ物』や『呼吸から得られる気:清気』と合わさることで作られ、『気の押し流す力』により全身を巡ります。そのため、呼吸が浅くなったり、動悸や息切れ などがあると、うまく血が作れなくなり、血液循環も悪くなります。このような時は、補血剤だけでなく、心肺機能を高め、気を補う漢方薬などを一緒に用います。
③腎精を補う
腎精とは、人が生きていくために必要なエネルギーのことで、成長、発育、生殖に関わっています。普段は、五臓の腎の中に蓄えられており、親から受け継がれるため、腎精の量には個人差があります。
先天的に腎精の少ない方は、いくら食べ物をとっても、組み合わせることができにくいため、血をうまく作れない傾向があります。このような場合、腎精を補う漢方薬を用いて血を作ります。
④肝を養う
五臓の肝は、血を貯蔵する働きがあり、肝が弱ると血虚が起こりやすくなります。
また肝は気血の巡りをコントロールする働きもあるため、優先的に改善する必要があります。
特に女性は、生理の関係で血が不足しやすいため、補血薬などの漢方薬はかかせまん。
その他、疏肝理気薬(肝を養い気の巡りを良くする)や、化痰薬などを用いることがあります。
うつは、その背景に様々な問題を抱えていることが沢山あります。
自分の力だけでは解決できない問題に直面していることも多く、安易に頑張りすぎると、かえって逆効果になることも少なくありません。
心も体も傷ついた時は、休めることが大切。
癒やし方には様々な方法がりますが、その中の一つとして『漢方相談』を頭の片隅に入れて頂けると幸いです。
●つい自分に『頑張れ!』と声をかけたくなる時
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ただがむしゃらになるのではなく『心と体を癒やす』きっかけとして、漢方相談をぜひご活用ください。
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