| 2025/11/08 |
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| 【症例紹介】産後に悪化した坐骨神経痛 |
37歳・女性/1歳のお子さんがいるお母さん
もともと坐骨神経痛がありましたが、出産後、子どもを抱っこする機会が増えたことで、最近になって痛みが強くなってきたとのご相談でした。
特に骨盤の左側から足にかけての痛みが強く、夜中に何度も目が覚めてしまうといった症状がみられました。
中医学では、坐骨神経痛のような神経痛を「痺証(ひしょう)」と呼びます。
これは、「風(ふう)」「寒(かん)」「湿(しつ)」といった外からの影響や、体の冷え・血行不良によって経絡(けいらく:気血の通り道)がふさがれ、痛みが生じる状態をいいます。
漢方には「不通則痛(通ぜざればすなわち痛む)」という言葉があります。
つまり、気や血の流れが滞ることで痛みが起こるという考え方です。
また、「不栄則痛(栄えざればすなわち痛む)」とも言い、体を養う『血(けつ)』が不足していると、筋肉や神経に栄養が届かず痛みやしびれが出やすくなります。
出産や授乳によって体の中の血を多く消耗し、血が不足する「血虚(けっきょ)」の状態に。
血が足りなくなると、血の流れがスムーズにいかずに「血瘀(けつお)」=血の滞りが起こります。
この「血虚」と「血瘀」が合わさることで、坐骨神経の通り道に痛みが出やすくなるのです。
さらに、抱っこや長時間の前かがみ姿勢などで筋肉が緊張し、気血の流れが悪くなっていたことも痛みを強めていました。
<漢方薬>
この方には、体の状態に合わせて、 まずは血の巡りを良くして痛みを和らげる漢方を中心に、
筋肉のこわばりをほぐしてやわらげる漢方を服用していただきました。
【 例)独歩顆粒・冠元顆粒・疎経活血湯・芍薬甘草湯など 】
服用の翌日には「痛みがかなり軽くなり、夜もぐっすり眠れた」との連絡をいただきました。
その後も1週間ほど服用を続けていただいたところ、痛みはかなり改善。
ただし、まだわずかに左側の違和感が残るとのことで、現在も体調に合わせて調整を行っています。
出産後の坐骨神経痛は、筋肉や姿勢の問題だけでなく、血の不足や滞りといった内側のバランスが関係していることも多くあります。
今回のように、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった器質的な変形が原因ではない場合、体の巡りやバランスを整えることで、比較的早く漢方の効果を実感しやすいという特徴があります。
体の状態に合わせた漢方の力で、痛みを和らげながら再発しにくい体づくりを目指していきましょう。
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