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2025/08/14
汗は心の液 -夏の汗で心が弱る前にできること

■汗は心の液

漢方では、『汗は心の液(しんのえき)』という言葉があり、『汗と心の状態が密接につながっている』と

考えられてきました。

 

似たような言葉に『涙は心の汗(こころのあせ)』がありますが、これは『感情によって涙が自然と流れる様子』を表しているもので、意味は異なります。

 

漢方での心(しん)は感情とも関連しますが、それだけでなく『心臓や精神をコントロールする働き』があると考えられています。

 

つまり、「汗は心の液」とは、「汗をかきすぎると、心の働きを養うための潤いや栄養が消耗し、心身の不調につながる」という意味合いが込められています。

 

スクリーンショット (37)とくに夏場は、汗をよくかくので心に影響がでやすい季節。

 

ここでは、酷暑で心の液(心に必要な栄養や潤い)を消耗しすぎないために、注意するべきこと、対策や養生について解説します。

 

 

■心が弱っている時に現れる症状

五臓の心(心臓や精神)に負担がきている時には、以下のような症状が現れます。

 

✅頭のてっぺんから汗がふきでる:

頭頂部には、心が外に通じる重要な「穴(竅)」があり、心に熱がこもると、その熱を冷まそうとして、頭のてっぺんから大量の汗をかきます。この汗には、体を動かすエネルギー「気」が含まれているため、汗をかきすぎると気も一緒に消耗してしまいます。また気には汗腺の開閉を調整する働きがあり、不足すると汗が止まりにくくなることがあります。

 

✅精神的な不調:

漢方での心は、精神活動を調整する働きがあるため、汗をたくさんかいた後は、不眠、不安、焦り、判断力の低下、意識がもうろうとする(頭がボーっとする) などの症状が現れることがあります。

 

✅貧血傾向(めまい・立ちくらみ等):

漢方では、『汗血同源:かんけつどうげん』という言葉があり、汗と血は同じ源から作られると考えられています。汗をかきすぎると、汗とともに心の血が消耗して、脳へ血を送り届けることができなくなり、めまいや立ちくらみが起こりやすくなります。

 

✅動悸、息切れ:

漢方では、『心は血脈を司る』と言われており、脈拍を調整しています。そのため、暑さ・過労・睡眠不足・ストレスなどで心の液が消耗すると、動悸や息切れが起こりやすくなります。

 

✅胃腸の負担:

漢方では、『心は脾(胃腸)の母』という言葉があり、心の働きが正常であると、血液の流れがスムーズになり、その結果、脾(胃腸)の機能も活発になると考えられています。逆に心に負担がきている時は、脾(胃腸)に十分な栄養やエネルギーが届かなくなり、胃腸への負担が起こります。

 

 

 

 

 

■おすすめの漢方・サプリメント

汗をかきすぎと「気」や「心の液」が消耗して、心身に負担がかかることがあります。そこで、汗のかきすぎや心の疲れを予防・ケアするためにおすすめしたい漢方薬やサプリメントをご紹介します。

 

✅麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう) — 気を補い汗の出すぎを抑え

気を補い汗を抑える働きがあり、多汗や疲れやすさが気になる方におすすめ。汗のかきすぎで気が消耗するのを防ぎ、体力を支えます。また『別名:生脈散』とも呼ばれ、中国では点滴に入れることで、心不全、不整脈などにも用いられています。

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✅心沙棘(しんさーじ) — 身体をサビ(活性酸素)から守る
高山に群生する沙棘(サージ)の実から抽出された成分『サージフラボノイド』が、血管をしなやかにする他、抗酸化作用により身体をサビ(活性酸素)から守ってくれます。またコエンザイムQ10が配合されたことで、より心臓の働きをサポートしてくれます。スクリーンショット (42)

 

✅津鼓心(りっこしん) — 心に活力を与える

主薬の蟾酥(せんそ)による強心作用により、低下した心肺機能を高め動悸や息切れ、といった症状に用いられる他、身体がだるくて気力が出ないようなときや、暑さなどで頭がボーッとして意識が低下したり、めまいや立ちくらみがしたときの気つけにもすぐれた効果を発揮します。スクリーンショット (43)

 

✅桜精(おうせい) — 心筋をしっかりサポート
馬心筋由来の成分で、心臓の栄養補給と機能維持に役立ちます。また鉄分を豊富に含んでいるため、汗のかきすぎで鉄分を不足しやすい時期(夏バテ・秋バテ)に最適。心臓に負担を感じる方・貧血気味の方の力強い味方です。スクリーンショット (44)

 

✅牛黄製剤 (霊黄参、救心感応丸気、複方霊黄参丸)— 清熱と強心作用
心にこもった熱を冷まし、精神の興奮を抑えながら、心臓の働きを支えます。
※商品ごとに特徴が異なりますので、詳しくは店頭にてご確認ください。reiosan

 

✅ワタナベオイスター — ミネラル豊富な天然サポート
牡蠣由来のミネラルが豊富で、疲労の回復を助けます。また天然成分なので、体にもやさしく、胃腸が弱い方も安心してお飲み頂けます。汗で失いやすい栄養補給に最適です。tablet_01_2020

 

※上記の商品は、体質や症状によって用途も異なります。詳しくは店頭にてご相談ください。

 

 

 

 

■酷暑をのりきる養生法

苦いものを取り入れる

苦味は五行で「火」に対応し、心火を鎮め、余分な熱を冷ます作用があるとされます。むくみやすい、熱がこもりやすい、胃熱がある、イライラしやすいなど、心当たりのある方は、苦味を意識的に取り入れましょう。

食材:コーヒー、ゴーヤ、ピーマン、セロリなど

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水分をとる際は、酸味のあるものと一緒に

酸味には「収斂(しゅうれん)」といって、血管や毛穴などを引き締める作用があります。汗をダラダラとかきすぎる方、汗のかきすぎで臭いの気になる方は、酸味のある食材を上手に取り入れてみましょう。

食材:梅干し、レモン、お酢、山査子(さんざし)など

 

 

 

11時~13時は要注意

漢方では「子午流注(しごるちゅう)」という考え方があり、一日の時間帯と臓腑の活動には関係があるとされます。なお午前11時から13時までは「心」の活動が最も盛んになる時間帯。心に負担がある時は、この時間の行動は控えましょう。

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 ■まとめ

酷暑は、私たちの想像以上に体力を奪い、心身に大きな負担をかけます。特に「汗は心の液」という考え方があるように、汗をかきすぎることは、心臓や精神の消耗につながりかねません。

体調の急変は、わずかな時間で起こることがあります。汗が異常だと感じたら、それは体が発しているSOSのサイン。ご紹介した養生法や、それぞれの体質に合った漢方・サプリメントを参考にして、酷暑を上手に乗り切りましょう。

 

 

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