| 2025/05/24 |
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| 自律神経からくる『めまい』 ~春先に多いめまい対策~ |
春は万物が芽吹き、自然界が活発に動き出す季節です。しかし、この季節の変わり目に体調を崩しやすいと感じる方も多いのではないでしょうか。
特に「めまい」を訴える方が増える傾向があります。
中医学では、これを「肝(かん)」の働きと深く結びつけて考えます。今回は、春の「めまい」と自律神経、そして中医学の視点からの対策について、わかりやすくご紹介します。
中医学では、春は「肝(かん)」が活発になる時期と考えます。
肝は、体内のエネルギー(気)や血をスムーズに巡らせる働きがあり、また精神面、自律神経のバランスを保つ役割も担っています。
春になると、自然界の「陽気(ようき)」が高まる影響で、肝の働きも活発になります。しかし、肝のバランスが乱れると、気や血の巡りが滞ったり、過剰に上昇してしまい、それが「めまい」などの不調につながるのです。
春先に増える「めまい」は、中医学では「肝陽上亢(かんようじょうこう)」が原因の一つと考えられています。
もともと体には、熱を冷まし落ち着かせる「陰(いん)」の力がありますが、それが不足すると(陰虚)、体の中に余分な熱(内熱)がこもりやすくなります。
この熱が頭にのぼると、“風”のようなゆらぎ(内風)が生じ、めまいやのぼせ、イライラなどの症状が起こりやすくなります。
この状態は、自律神経の乱れと関係しており、特にストレスや不規則な生活、環境の変化によっても悪化しやすく、怒りっぽい・赤ら顔・偏頭痛・血圧が高い・眠りが浅い・口が苦いなどの特徴もみられます。
よく使われる漢方薬:釣藤散、瀉火利湿顆粒など
「肝陽上亢」状態になりやすい体質には、いくつかの傾向があります。
●ストレスをためやすいタイプ
イライラしやすく、怒りっぽい。
●体に潤いが少ないタイプ(陰虚)
のぼせやすく、口が乾く。寝つきが悪い、夢をよく見る人。
●気や血が不足しているタイプ
疲れやすく、立ちくらみや動悸がしやすい人。
こうした体質の方は、肝の働きが乱れやすく、特に春先に「肝陽上亢」に傾いて、めまいを起こしやすくなります。
1. 情緒を安定させる
ストレスは「肝陽上亢」の最大の原因です。深呼吸や軽いストレッチ、自然に触れる時間を持ちましょう。
2. 睡眠をしっかりとる
肝は夜に休息する臓器です。遅くとも23時までに寝ることを心がけ、肝を養いましょう。
3. 軽い運動をする
ウォーキングやヨガなどで体をゆるやかに動かし、気と血の流れを整えます。激しい運動は逆効果になることもあります。
4. 春の食養生を取り入れる
体の余分な熱を冷まし、肝や脾をやさしくサポートする食材を選びましょう。
おすすめは、
・トマトやセロリ、セリ、緑茶など涼性の食材(体の余分な熱をとる)
・クコの実、菊花茶、ピーマンなど(肝の働きを整える)
・さつまいも、にんじん、米などの自然な甘味(脾胃の働きを助け、体を養う)
辛いものやアルコールは控えめにし、穏やかな味の食事を心がけましょう。
春は寒暖差やストレスの影響で自律神経が乱れやすく、「めまい」を訴える方が増える季節です。
こうした不調は、人によって原因や体質が異なるため、まずは生活習慣を見直し、十分な睡眠や適度な運動などを心がけ、自分に合った食事やケアを取り入れることが大切です。
香りの良い食材や、脾胃を助ける甘味のある食事を意識するなど、日々の工夫が心と体の安定につながります。
これから湿度の高い梅雨にはいると、体内の水分代謝が乱れやすくなり、めまいも悪化しやすくなるので、今のうちから無理のないペースで、心と体のバランスを整えて予防しておきましょう✨