2025/04/04 |
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リバウンド対策には体質改善!【気虚体質】② |
前回の記事では、自分の体質をチェックし、リバウンドしやすいタイプを確認していただきました。
今回は、そんなリバウンドしやすい「気虚体質」に焦点を当て、
その原因と対策について詳しくお話しします。
気虚(ききょ)体質とは、簡単に言うと「エネルギー不足」の状態です。
前回も少しお話ししましたが、漢方では、「気」は生命活動を維持するために必要なエネルギーであり、代謝や消化、体の回復力にも深く関わっています。
気が不足すると、体全体の機能が低下し、特に消化吸収や水分代謝を司る「脾(ひ)」の機能が弱くなります。この状態を「脾虚(ひきょ)」と呼びます。
漢方では、五臓(肝・心・脾・肺・腎)がそれぞれ気血水のバランスを調整し、体の健康を保っています。
しかし、リバウンドしやすい人は脾の働きが弱っている場合が多く、脾虚が進むことで消化や代謝の機能が低下し、痩せにくく太りやすい体質になってしまうのです。
▶ 食事制限による影響
無理な食事制限をすると、必要な栄養が不足し、脾の機能がさらに弱ってしまうため、
・代謝が低下し、痩せにくくなる
・体がエネルギーを溜め込みやすくなり、少し食べただけで太りやすくなる
・胃腸の働きが低下し、消化不良や便秘を引き起こす
といった悪循環に陥ります。
そのため、極端な食事制限は「一時的に痩せても、すぐにリバウンドする」大きな原因となるのです。
▶ 胃腸の弱さやストレスによる影響
また、元々胃腸が弱い体質の人は、過度な食事制限をしなくてもリバウンドしやすい傾向があります。
・胃腸が弱いと、食事から十分な栄養を吸収できず、代謝が低下しやすい
・ストレスが続くと、気の巡りが悪くなり、脾が十分に働けなくなる
・冷たいものや脂っこいものを過剰に摂取すると、脾に負担がかかり、消化吸収がさらに低下する
これらの要因が重なることで、代謝が落ち、リバウンドしやすい状態になってしまうのです。
気虚体質の方がリバウンドを防ぐには、まず「脾の働きを高める」ことが大切です。
▶ バランスの良い食事をとる
・無理な食事制限をせず、「脾を養う食事」を意識する。
(穀類、大豆製品、山芋、サツマイモ、かぼちゃなど)
・冷たいものや生もの(生の野菜など)を控え、温かい食事をとる。
(胃腸を冷やすと脾の機能がさらに低下)
・消化に良いものを選び、よく噛んで食べる。(胃腸への負担を軽減し、満腹感も得られる)
▶ 適度な運動で気を補う
・激しい運動よりも、軽めの運動を継続するのがポイント。
・ウォーキングやストレッチ、ヨガなどを取り入れ、気の巡りを良くする。
・疲れやすいので、無理せず、少しずつ体力をつけていくことが大切です。
▶ ストレスを溜めない
・気虚体質の人はストレスによってさらに気を消耗しやすい。
・リラックスできる時間を作り、睡眠をしっかりとる。
・深呼吸や軽いマッサージを取り入れ、リラックスできる環境を整える。
気虚体質の人は、五臓の「脾」の機能が低下し、代謝が下がっていることがリバウンドの大きな原因になっています。
そのためリバウンドを防ぐには、脾の機能を整えることが最も重要となります。
結果を急ぐあまり「無理な食事制限」などで脾の機能を低下させてしまうと、逆に代謝が下がってリバウンドを引き起こしてしまうのです。
脾が本来の機能を十分に発揮できれば、代謝も上がり、リバウンドしにくい体質へと改善することができます!
次回は、「気滞体質のリバウンド対策」について詳しくお話しします!