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2019/09/13
パニック障害

パニック障害                 

Q:50代 女性

夕方になると38度代の熱がでて、夜間には痰がからみ咳がでたり、朝起きても声がでにくく息苦しい状態が続く。両親の介護疲れもあり、肉体的・精神的に疲れていたので、心配になり近所の内科で診てもらったら、風邪だろうとのこと。薬を飲んでいる間は、少し落ち着く感じだが、止めるとぶり返す状態が続き、その後は、お腹にガスが溜まり腹痛もではじめた。食事は好きな物なら食べれる。かなり偏っていて、果物・パンをよく食べる。

血圧は高い時で190/90 急に上がることもあり、体中の震え、立ちくらみ、のどの閉塞感、動悸で、死んでしまうのではかという不安感で押しつぶされそうになる。この症状は、でたり治まったりを繰り返し、はじめは軽めだったが徐々に悪化、何度も繰り返すようになった。

症状に応じて、いくつもの病院を受診したが、お薬の数は増えるばかりで、不安な気持ちが続いている。

 

A:長年の介護疲れからくる心身の消耗、偏った食生活などが影響し、パニック発作を起こしていると考えられます。

漢方的には、気虚(身体に必要なエネルギーの不足)や、※血虚(身体に必要な滋養・潤い不足など)が根底にあり、その影響で気血の流れが悪くなることで、身体に余剰なもの【痰湿:余剰な水分】や【瘀血:血の滞り】が生まれ、これらが体の自律神経の働きを悪くしていると考えられます。

この【余剰なものは、偏った食生活からも生まれる】ため、胃腸を整える漢方薬とともに、食生活の改善についてもご説明しました。

※特に五臓の心(=精神活動に影響を与える)の血が不足すると、ちょっとしたことで驚いたり、不安感を助長させる原因となります。

 

今回の漢方によるアプローチとして…

・心身の消耗を回復する、補剤の漢方薬(胃腸を整えるもの等も含む)

・身体に溜まった余剰なものをとる漢方薬(気血の流れをよくするもの等)

・パニック発作が起きたり、その予兆を感じた時のみに飲む漢方薬

主にこの3つのタイプの漢方薬を服用して頂きました。

 

飲みはじめから1週間あたりで、お腹のガスがなくなりはじめ、徐々に食事もバランスよく食べれるように。1ヶ月後に身体も以前と比べると、疲れにくくなったとのこと。2ヶ月目に入ると、のどの閉塞感が、いつの間にか気にならなくなり、息苦しさを感じることがなくなる。3ヶ月目には、発作の頻度もかなり減り、コントロールできる自信もついてきたそうです。

飲み始めて4ヶ月後、病院の先生と相談しながら安定剤等も減り、発作もでていないとのこと。来店当初の不安な顔から笑顔が見られるようになってきました。

現在は、体を元気にしたいとの要望で、体質に合わせた漢方薬を服用して頂いています。

 

今回のようなケース以外でもパニック障害を起こしている方は、とても増えています。学校・仕事・家庭内の問題など、起こる要因は様々ですが、過度なストレスが引き起こす現代病であることは間違いありません。

こういった人には話しづらい病気は、自分一人で抱え込むケースが多く、症状を放置し悪化することが多々あります。

長年苦しんでおられる方だけでなく、最近少しおかしいと感じる方は、ぜひ一度ご相談下さい。

 

 

 

 

 

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