2020/07/01 |
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“夏のむくみ”にご用心!! |
暑い夏は、冷たい飲み物やビール等を飲み過ぎたりして朝起きた時に顔や手がむくんだり、夕方になると足が重ダルくむくんでしまう経験はありませんか?
むくみは体内の水分バランスが崩れて細胞の間に水がたまった状態、食事や生活習慣、ストレス、月経や妊娠などホルモンバランスが影響する場合や、心臓や肝臓、腎臓などの疾患が関わっている場合も多くあります。他の疾患に起因するむくみの場合は、根本からの治療が必要になりますが、問題は体内の水分を滞りなく巡らせることが重要です。
日常生活においては同じ姿勢でいる時間が長い場合や、塩分やアルコールのとり過ぎで腎臓の処理が追い付かない場合もむくみが引き起こされます。末端の血液や体液を押し戻すためには筋肉の収縮力と心臓のポンプ機能という2つの力が必要になる為、適度な運動など心肺機能を高める事がむくみの解消には有効になります。 過剰な水分摂取や冷たい物のとり過ぎでは、消化吸収を行う脾胃(胃腸)に負担がかかるため、水分代謝が乱れてむくみやすくなるだけでなく、食欲不振や疲れやすい等の夏バテにも関係してきます。夏場は熱中症対策もあって、とくに水分のとり方を考える必要があります。
漢方では、血行を良くする「活血(かっけつ)作用」のある方剤、心肺機能や胃腸機能を高める「補気剤」(人参、黄耆など)を用います。その他にも体内に滞っている余剰な水分の排泄を助ける「利水作用」がある処方など、その人の体質に応じて使い分けます。
普段できる生活養生としては、適度な運動で筋肉をつける事や、入浴などで汗をかくのも効果的です。注意すべき事は、暑いからっといってクーラーで体を冷やし過ぎないよう気をつけ、塩分の多い食事やアルコールはむくみやすくなるので控え目にしましょう。